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(消費税込¥54,450) |
純(クラシカル)カセグレン光学系を搭載したGS-CCシリーズの最小バージョン。11.4cmF12の高精度な光学系を、軽量・堅牢なカーボン鏡筒に搭載しています。全長39cm・重量1.95kgのコンパクトな鏡筒はポータビリティに優れ、ハイクオリティな光学性能は眼視・撮影共に秀逸なパフォーマンスを如何なく発揮します。このクラスのカセ系鏡筒では他に類を見ない2インチ大型接眼部を採用し、155mmのロングバックフォーカスと相まって、中・大型機と同等の広範な応用性を確保しています。主鏡固定式のため不快なミラーシフトも皆無。超コンパクト&高性能な万能機として、マニアのサブ機から初心者の入門機まで、様々な用途に気軽にお使い頂ける鏡筒です。 |
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◆純(クラシカル)カセグレン概説◆ |
純(クラシカル)カセグレンは放物面主鏡と双曲面副鏡の組み合わせにより、軸上無収差が得られる古典的な純反射望遠鏡で、いわばカセグレン系の「元祖」的な設計です。古今東西の天文台用中型反射望遠鏡の多くは純カセグレン設計を採用していますが、強い曲率の双曲面副鏡の製造が難しいため、小口径のアマチュア用市販望遠鏡としては今まで余り例がありませんでした。代用設計として、製造の容易な楕円面主鏡と球面副鏡の組み合わせによるダルカーカム式の小〜中型機が市販されていますが、ダルカーカム式はコマ収差が極めて大きく、周辺像が劣悪なため広い視野(写野)が確保できないのが最大の難点です。いっぽう純(クラシカル)カセグレンはコマ収差が同F値のニュートン式と同程度に収まっており、ダルカーカム式と比較すると周辺像は圧倒的に良好です。例えばF12の場合、純(クラシカル)カセグレンのコマ収差量はF12のニュートン式とほぼ同等で、同F値のダルカーカム式と比較すると、直径比で約1/3(面積比で約1/9)以内に抑えられています。周辺像の良さは直焦点撮影のみならず、月面の観測や拡大撮影時にも非常に有利に働きます。高度な光学精度が確実に担保されていれば、純(クラシカル)カセグレンは眼視・撮影共に非常に有用な純反射系設計です。 |
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◆光学系◆ |
GS-114CCの光学系は自社研磨工場を持つGS社が技術の粋を結集して製造したもので、丁寧に研磨された鏡面は合成焦点面波面誤差PV=1/6λ以内・RMS=1/30λ以内に収まっており、焦点内外像の対称性も良好です。主鏡・副鏡の素材には溶融石英(クオーツ)を贅沢に使用。溶融石英は非結晶のため化学的にも熱的にも強く、精密な研磨が可能になると共に、膨張率が青板の約1/20、パイレックスの約1/8と格段に低いため、高度な光学性能と確実なピントが維持できます。更に主鏡・副鏡には共に反射率99%のディエレクトリックコーティング(Dielectric
Coating / 誘電体コート)を施し、総合反射率98%を確保。通常のアルミメッキ+シリコンコートと比較すると総合反射率で30%以上明るいため、特に淡い対象の観測において大きな威力を発揮します。小口径ながら、中央遮蔽率は42.1%に抑えられており、高倍率惑星観測においても十分な高デフィニションを示します。主鏡固定式のため、主鏡移動式カセグレンにありがちな不快なミラーシフトも皆無。常に安定した視野で観測・撮影が行なえます。 |
◆鏡筒仕様◆ |
鏡筒素材には軽量かつ堅牢なカーボンハイブリッドを採用し、美しいマットブラック仕上げを施しています。全長39cm&重量1.95kgの小型軽量鏡筒は写真三脚や市販の多くの小型架台に楽々と搭載可能。スパイダーは1.5mm厚の4本足VANE型を採用し、回折像への悪影響を最低限に抑えています。鏡筒下部には標準規格幅のアリガタ金具が装備されており、ビクセン・タカハシ・SYNTA等のアリミゾに適合。もちろんファインダー脚用アリミゾ台座も装備しており、GS・ビクセン・SYNTA互換のファインダー脚が装着可能です。 |
◆接眼部◆ |
CNC切削加工による2インチ大型接眼部を搭載。減速比1:10の微動ノブにより、高倍率惑星観測や写真撮影時などのシビアなピント位置を逃しません。極めて軽く回せるため、合焦操作に伴う微振動の発生も大幅に減少します。もちろん通常の粗動ハンドルによるスピーディなフォーカシングも可能な2スピードタイプ。小型ベアリング4個とローラーによるフリクションで合焦操作を行なうクレイフォード式のためアソビやバックラッシュも皆無。テンション調整ネジやストッパーネジも装備。M56規格のオスネジが設けられているため、他メーカーの写真用アクセサリー等の接続も可能。更にEAFなどモーターフォーカスを追加装着できる設計になっているため、本格的な天体写真撮影にもフルに対応しています。付属の31.7mm変換アダプターにはM48フィルターネジ完備。アイピース固定部は2インチ&31.7mmとも真鍮リング締付式を採用。最大ストローク42mm。ドローチューブ上部には各種計測や写真撮影時に便利なスケールも標準装備。接眼部全体が360゜回転可能なため、写真撮影時の構図決定にも非常に便利です。 |
◆155mmロングバックフォーカス◆ |
本機のもうひとつの特徴は、2インチ接眼部端面から焦点面まで実に155mmというバックフォーカスの長さです。これにより2インチミラーや正立プリズムはもちろん、より長いバックフォーカスを必要とする双眼装置や2枚鏡正立ミラー等の使用にもフルに対応しています。(バックフォーカスが余る場合は、M90接眼部延長リング、ないし2インチスリーブ延長筒などを適宜併用して下さい。) |
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◆光軸◆ |
主鏡・副鏡共に光軸修正装置が完備しておりますが、非常に光軸が狂い難いセル構造を採用しており、通常の移動や運搬等によって光軸が狂うことはまずありません。ほぼ完全にメンテナンスフリーでお使い頂けます(光軸は当社で1台1台星像実視検査により正確に追い込んで出荷しています。) |
◆総合適性◆ |
9cm〜12.5cmクラスのカセ系は何種類も市販されていますが、それらは全て補正レンズ系の入った「準」カセグレンか、或いは単純なグレゴリー型マクストフカセであり、本物の「純」カセグレンは本機だけです。更に、2インチの大型接眼部を備えているのも唯一本機だけです。レンズを含まない高精度な純反射光学系ならではの、色収差が皆無でとことんシャープな像質が得られるのは本機だけです。加えて、高倍率惑星観測だけでなく、2インチ広角アイピースによる低倍率・広視野観望まで楽しめるのも、やはり本機だけです。ミラーシフトがゼロで、他社互換性に優れたM56規格ネジを採用し、更にEAFが装着可能で、本格的な写真用途に適性が高いのも本機だけです。数ある小口径カセ系の中でも、際立って異彩を放つ本機は、ビギナーから熟練者まで、幅広くお勧めできる「Little-Giant(小さな巨人)」です。 |
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有効径 |
114mm |
焦点距離 |
1368mm |
口径比 |
F12 (主鏡F3 / 副鏡拡大率4x) |
中央遮蔽径 |
48mm |
直径比中央遮蔽率 |
42.1% |
面積比中央遮蔽率 |
17.7% |
鏡筒径 |
126mm |
鏡筒長 |
390mm(接眼部含む) |
鏡筒重量 |
1.95kg |
合焦機構 |
2インチデュアルスピード・クレイフォード
(1:10マイクロフォーカス機構&フォーカスストッパー付 / 360゜回転可能 / 31.7mm変換アダプター付) |
接眼部規格 |
M56 - 2インチ - 31.7mm |
その他の機構 |
主鏡・副鏡光軸修正装置、標準規格アリガタ金具(下部)、ファインダー脚用アリミゾ金具
※接眼部にEAF取付可能 / M90接眼部延長リング装着可能 |
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(消費税込¥7,150) |
アリガタ・アリミゾ着脱式ファインダー脚に高性能6×30mm(実視野8゜)ファインダーを搭載。鏡筒とのマッチングも抜群。接眼部のファインダー脚台座にそのまま装着可能です。スペックの詳細はこちら。 |
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(消費税込¥8,800) |
アリガタ・アリミゾ着脱式ファインダー脚に、シルバーフィニッシュの高性能6×30mm(実視野8゜)90゜直角正立ファインダーを搭載。ファインダー脚台座にそのまま装着可能です。詳細はこちら。 |
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(消費税込¥10,450) |
アリガタ・アリミゾ着脱式の特製CNC切削加工脚に、4種類のレチクルパターンが自在に切り替え可能なダットサイトファインダーを搭載。詳細はこちら。 |
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※延長筒について※ |
GS-114CCは最大バックフォーカスが155mm、接眼部のストロークが42mmで、従って最小バックフォーカスは113mmになります。そのため、通常の使用においては、延長筒の併用が必要なケースも生じます。具体的には、眼視観測で2インチ天頂ミラーを使う場合は25〜35mm程度、31.7mm天頂ミラーや天頂プリズム等を使う場合は50mm程度の延長筒を併用すれば良いでしょう。写真撮影の場合は接続するアダプター類によって必要なバックフォーカス量が異なりますので、ご自身の撮影システムに適した長さの物をお求め下さい。なお、写真撮影の場合は堅固な固定が可能なM90接眼部延長リングを、いっぽう眼視観測の場合は着脱が簡便な2インチスリーブ延長筒をお勧めします。 |
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(消費税込¥4,950) |
(消費税込¥6,380) |
肉厚で堅牢な延長リング。本体と接眼部との間に挿入してバックフォーカス量の調整が可能。接眼部を根元から延長する構造のため、2インチスリーブ延長筒を併用するより遥かに堅固。特に写真撮影時の安定性確保に役立ちます。 |
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2インチ接眼部に直接差し込んでバックフォーカス量の調整が可能。眼視観測時に便利です。詳細はこちらとこちら。 |
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